散切り頭を叩いてみれば

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山と旅行の見聞録

散切り頭を叩いてみれば

結局どのサイトの天気予報を信じれば良いのか

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ある週末の天気予報を確認すると、上々の天気。
これは絶好の機会、貴重な週末の晴れを逃すまいと高まる気持ちを抑えて平日をやり過ごし、待ちに待った当日を迎える。
早起きして目的地に向かうと、なぜか空はどんより。

 
これはおかしい、と当日の天気予報を見てみると、今までの晴れ予報がいつの間にか雨予報に差し替えられているではないか。

 

直前に予報が暗転した天気の中、消化不良の気持ちを抱えてわが家へ帰宅すること数知れず。

詫びの一つもなく、直前になってから内容をすり替える天気予報。

それもより地味に、よりこっそりと。

天気予報サイトは、あの晴れ予報をなかったことにするつもりなのか。

 

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天良予報が晴れだと言うから、その前提で週末の準備をしていた自身の損害は計り知れない。

 

適当に目についた天気予報を確認しているせいか、天気予報はいつも変わるという負のイメージがついてしまっている。

 

そんな今知りたいのは、今後どの天気予報を信じて予定をたてれば良いのかということ。

必死に予定を工面しているこちらにとって、予報が二転三転されるとたまったものではないし、自分も適当に目についた予報を鵜呑みにしていては、いつまで経ってもこのまま。

 

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とのことで、今回はどの天気予報の予報に一貫性があるのか、自分なりの基準で実際に集計してみた。

とはいえ、時系列毎の予報の一致のみを考慮した、全くの適当基準。

あくまで素人の落書き程度の中身として見てほしい。

 概要

日本で気象予報の資格をもっているのは、気象庁と民間W社とT社の3つ。

それぞれの機関の予報について、7日前・3日前・1日前の時点と当日を迎えた時の予報が一致しているかどうか。

当日予報と過去の時点での予報との乖離を調べることとする。

 

とはいっても、曇りのち晴れが晴れ時々曇りに変わった場合など、登山をするにあたって大きな影響を受けない変更は問題なく、おおむね予報の一致とみなす。

その一方で、7日前の時点では晴れ予報だったにも関わらず、当日予報で曇り時々雨になった場合は登山に大きく影響するほどの大きな変更は予報の不一致とする。

 

判定基準の詳細は以下のとおり。2→1や2→3など、±1の場合は一致。

それ以上の予報の変更は不一致となる。

 

  1. 晴時々曇、晴のち曇、曇のち晴
  2. 曇時々晴
  3. 曇時々雨、晴時々雨、曇のち雨、晴のち雨、雨のち曇、雨のち晴
  4. 雨時々曇、雨時々晴

集計結果

集計期間は2020年8月から11月。

3機関ともに毎日午後0時の予報を集計資料としている。

 

ただ、登山中や所用で確認できない日もたまにあり、全日集計はできなかったのが少し後悔するところ。

なお、集計地点は東京、長野、大阪の3地点とした。

理由はなんとなく、東西の中心と登山の拠点といった感じ。

 

という訳で、結果は下表のとおり。

 

  気象庁 W社 T社
7日前
一致 223
78%
177
62%
170
59%
不一致 65 111 118
3日前
一致 249
87%
200
68%
206
70%
不一致 38 94 88
1日前
一致 261
89%
243
81%
234
78%
不一致 33 56 66

 

なるほど、一番予報のブレが少ないのは気象庁だった。

 

例えば1週間前の予報で晴マークだった場合、実に80%の確率で概ね晴れる。

1週間前に目的地の予報を確認してから当日まで一切確認しなくても、5回のうち4回は予定どおりの活動ができるだろう。

3日前予報ともなると、その精度は前日予報とそう変わらない。

 

3日前時点から当日にかけてガラッと予報が変わったのは287日中38日。

1日前時点から当日にかけては294日中33日。

約90%は概ね3日前予報と同じなので、3日前予報より直近になれば当日予報並みに信頼できる。

 

一方の民間2社の予報は似たような一致率。

気象庁の予報よりも10%程度、それぞれの当日予報とのブレが生じている。

 

あくまで個人の感覚にもよるが、1週間後の週末のことを考えようとしても、当日までに40%の確率で大きく予報が変わるとなると、中々先の予定は立てづらい。

登山ともなると、移動手段や宿泊場所などはせめて3日前くらいには確保したいところ。

予報の内容が日によって変わるのは、より精度の高い予報をするために情報を更新しているが故だと思うので中々難しいところではあるが、毎回その内容に振り回されてしまうのは辛い。

 

ただ、4ヶ月の集計中に感じたのは、気象庁と比べて民間2社は予報の幅が広いということ。

例えば晴のち雨といった振れ幅のある予報も気象庁の予報と比べると気軽に出すため、こういった予報の選択肢の多さは一致率の低下に若干影響しているかもしれない。

 

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ちなみに、地域別の結果は下記のとおり。

 

気象庁          
  東京 長野 大阪
7日前
一致 73
76%
70
73%
80
83%
不一致 23 26 16
3日前
一致 82
86%
80
83%
87
91%
不一致 13 16 9
1日前
一致 89
91%
83
85%
89
91%
不一致 9 15 9
W社          
  東京 長野 大阪
7日前
一致 61
64%
60
63%
56
58%
不一致 35 36 40
3日前
一致 65
66%
64
65%
71
72%
不一致 33 34 27
1日前
一致 80
81%
77
77%
86
86%
不一致 19 23 14
T社          
  東京 長野 大阪
7日前
一致 57
59%
57
59%
56
58%
不一致 39 39 40
3日前
一致 68
69%
63
64%
75
77%
不一致 30 35 23
1日前
一致 80
80%
77
77%
77
77%
不一致 20 23 23

 

東京や大阪と比較し、長野はどの天気予報も一致率が低調になっているのが目立つ。

 

やはり地形による影響だろうか。

結論、山の天気は難しい。