散切り頭を叩いてみれば

散切り頭を叩いてみれば

山と旅行の見聞録

散切り頭を叩いてみれば

休日も静寂の寒峰 12月の剣山系は穏やかな冬晴れ

2021年12月上旬、四国山地の剣山系にある寒峰に登ってきた。 春のフクジュソウが咲く時期には賑わいを見せる四国百名山も、木々の葉っぱが落ち切った初冬の季節には、土日ですら静まりを見せる。 張り詰めた初冬の寒空の下、誰もいない寒峰の山頂で、人里離…

クチャンベツ沼ノ原は空高く 辺境のトムラウシは秋色深し(後編)

ヒサゴ沼避難小屋から無事トムラウシ山へ登頂し、2泊3日の旅も終盤に差し掛かる。 午前中は強風とガスに覆われていた天候も、昼前からは穏やかに変わった。 既に日が傾き始めている中、五色ヶ原から沼の原のキャンプ指定地まで、帰路を急ぐ。

クチャンベツ沼ノ原は空高く 辺境のトムラウシは秋色深し(中編)

クチャンベツ登山口から沼ノ原を経て、大雪山の奥座敷へ。 色づいた紅葉の道を進み、大自然に包まれた1日目はヒサゴ沼避難小屋まで。 1日目の夕方から吹き始めた強風を凌いで一晩を過ごしたヒサゴ沼避難小屋から、旅の2日目は遂にトムラウシ山を目指す。

クチャンベツ沼ノ原は空高く 辺境のトムラウシは秋色深し(前編)

2021年9月、大雪山系は紅葉の真っ盛り。 目指すはずっと前から登頂機会を狙っていたトムラウシ山。 王道のトムラウシ温泉からではなく、クチャンベツ沼ノ原登山口から訪れた往復40kmの旅程は圧巻だった。 北海道の大地の雄大さが詰まった山行をここに振り返…

個人的に登山旅の道中で聴きたくなる音楽10選 第2弾

昨年「登山の道中に聴きたくなる音楽」という、完全に自己満足の記事を投稿した。 雨で登山に行けない日に、唯の暇つぶしで書いたものではあるが、これが何故か多くの人に見られている。 ということで、長雨であまり外に出られない今日この頃、約1年ぶりに新…

北海道の夏 神威岳から日高山脈の洗礼を

2021年7月下旬、北海道の日本三百名山、日高山脈にある神威岳に登ってきた。 日高山脈といえば登山道も不明瞭でヒグマとの遭遇も多く、屈指の難易度を誇る山域だと聞いていた。 一方で、自分は大した技術など持ち合わせていないが、それでも一度はこの山域を…

草葉も落ちて12月 銅山越えて東赤石山

2020年12月上旬、四国にある法皇山脈の主峰、東赤石山に登ってきた。 法皇山脈は石鎚山脈の支脈で、瀬戸内海から切り立ったように鎮座しているのが特徴。 その最高峰となる東赤石山は標高1,706m。 海が見下ろせる高度感は日本アルプスのそれと遜色なく、瀬戸…

混雑と喧騒を避けて 桂木場から初冬の木曽駒ヶ岳へ

2020年11月初旬、中央アルプスの木曽駒ヶ岳に登った。 中央アルプスの王道といえば、駒ヶ岳ロープウェイを使った千畳敷からのルート。 ただ、過去このルートは人が多いのが容易に想定され、どうにも気が向かない。 そこで今回はロープウェイを使わず駐車場か…

結局どのサイトの天気予報を信じれば良いのか

ある週末の天気予報を確認すると、上々の天気。これは絶好の機会、貴重な週末の晴れを逃すまいと高まる気持ちを抑えて平日をやり過ごし、待ちに待った当日を迎える。早起きして目的地に向かうと、なぜか空はどんより。

閑寂の鳥倉林道 小河内岳と寒天の空

2020年10月下旬、南アルプスの小河内岳に1泊2日かけて行ってきた。 長い長い林道歩きに嫌気がさしつつ、2日目の朝に拝んだのは、青い秋空と最高の景色。 全行程を通して誰ともすれ違わない、絶景を独占できた満足の山行だった。

ある秋の暮れの夕駆け ニペソツ山の冬支度

日本二百名山のニペソツ山。 アイヌ語由来の無骨な片仮名、まず名前からして心奪われる。 それに加えて山容は凛々しく、まさに様になる面構え。ずっと登りたかった山だった。 遠い北海道の東大雪にあるため、中々訪れる機会が訪れなかったが、10月上旬に幌加…

林道との格闘の先に 花咲くニセイカウシュッペ山

日本三百名山のひとつ、北海道にある大雪山系のニセイカウシュッペ山。 圧倒的に惹かれる響き、つい声に出して言いたくなる名前。 俄然登山意欲をかき立てられる。 7月下旬、そんなニセイカウシュッペ山に初めて登った。

未だ雪残る6月上旬の白山 孤独なテント泊

2020年6月上旬、石川県と岐阜県境にある日本百名山、白山に登った。 本格的な夏山シーズンとなる7月からは、最寄の別当出合登山口駐車場までの交通規制がかかり、週末においては車で20分ほど手前の市ノ瀬ビジターセンターまでしか自家用車の乗り入れができな…

4月末のモンゴル 広大な青空と果てなき荒原の記憶

地図を見ると遠い国ではないのに、モンゴル旅行を旅行したという話はあまり聞かない。 確かに有名観光地は少ないし、イメージするモンゴル料理なんてのも、皆無に近い。 実際のところ、行き先候補にも上がった事がない人が大半だと思う。 自分がそんなモンゴ…

個人的に登山旅の道中で聴きたくなる音楽 10選

山で音楽を聴く機会があるだろうか。 私は、登山の際必ずイヤホンと音楽プレーヤーを持っていき、曲を聴く。 もちろん、通常の歩行中に音楽を聴くのは、周りへの注意が散漫になり危険である。 すれ違いに挨拶もせず道をすれ違うのも人としてどうかと思うので…

運転下手が登山バスで行く剣山 小屋のこたつと星空の見納め

徳島県にある日本百名山、剣山は標高1,955mで、西日本で2番目に高い山だ。 その一方で登山口駐車場が1,400mの高地にあることから、山頂まで駐車場からたったの1時間半。 さらに駐車場奧から中腹までを繋ぐロープウェイを使えばたった1時間で山頂に立てるた…

赤岳鉱泉に泊まる大晦日 八ヶ岳から拝む2020年初日の出

年末年始、今年はどうやって過ごそうか。 特に毎年見たいテレビ番組がある訳でもなく、特に下界でやることもない。 それならば、いっそ山で年を跨ぐのはどうかと考えた。 冬山のテント泊は気力的にも体力的にも不安だが、幸い八ヶ岳には年末年始も営業してい…

スポーツようかんに変わる行動食の新星「セブンプレミアム 黒糖わらび」

セブンイレブンで今年の夏頃から販売されている「セブンプレミアム 黒糖わらび」。 あまり話題になっておらず、周りでも持ち歩いている人に中々出会わないが、実は高カロリーで手軽に食べやすく、行動食として非常に使える。 本記事では、そんなこの商品を登…

四国の中心 石鎚山脈の平家平で静かな山歩き

平家平は愛媛県と高知県との間に跨る標高1692mの山であり、西日本一の標高を誇る石鎚山を核心とした石鎚山脈に属する。 実はこの夏、登山雑誌に「平家平と嶺北の山里へ」と評して平家平が紹介されており、初めてこの山の存在を知った。 今回は、人も少なく静…

モンゴルを抜けてロシアのイルクーツクへ シベリア鉄道で国境を越える

ずっと昔から、いつかシベリア鉄道に乗りたいと思っていた。 シベリア鉄道に乗って、物思いに耽る。海外旅行の中でも特にやってみたかったことの一つだった。 ただ、この鉄道は世界一長い。東の端のウラジオストクから西の終点のモスクワまでは丸7泊8日か…

ミャンマー・バガン遺跡 パゴダ登楼可否の状況(2018.12末現在)

世界三大仏教遺跡のひとつ、バガン。 パゴダ(仏塔)に登って見るサンライズとサンセットは、特に有名で写真を見たことがある人も多いと思う。 しかし現在、ミャンマー政府主導でほとんどのパゴダが登楼禁止になっていて、こんな景色を見ることが難しくなって…

日本から2泊3日でミャンマー・バガン観光 時間がない人のための世界三大仏教遺跡

近場の有名な観光地は行き尽くしたけれど、5泊や6泊の海外旅行は絶対無理という方におすすめなのが、ミャンマー随一の観光地、バガン遺跡。 アンコールワットなどと共に世界三大仏教遺跡に選ばれている。 今回は、限りある時間で、できれば有休を使わずミャ…

慕田峪長城 荒涼とした万里の長城を目指す旅

慕田峪長城への旅、後編。往復15kmのトレッキング。 未舗装の道あり、靴は砂で薄汚れた。 中国北東部の山々と、中国らしい霞がかたった景色が良かった。

静かな万里の長城 慕田峪長城への行き方帰り方を淡々と

2018年11月24日(土)、中国は北京郊外の万里の長城、慕田峪長城に行ってきた。 有数の世界遺産でありながら、広大な遺構を独占できるこの場所は、北京に来たら絶対にお勧めしたい場所。

小屋閉め直前 駆け込み常念岳の記録

2018年11月3日(土)-4日(日)、1泊2日で長野県安曇野市から常念岳に登ってきた。 この時期の北アルプスは、山小屋も続々と営業を終えているためか登山情報も少なめ。 常念小屋もこの日が小屋閉め日今回は、11月上旬のコース状況を中心に旅を振り返る。

10月下旬 冬到来で初雪の立山へ

2018年10月20日(土)-21日(日)、立山黒部アルペンルートを使って、富山県から立山へ行ってきた。 富山県観光といえば立山というほど有名とは思うけど、実際に訪れるのは今回が初めて。 10月も下旬に差し掛かる3000m峰への登山へ向かう。