ミャンマー・バガン遺跡 パゴダ登楼可否の状況(2018.12末現在)
世界三大仏教遺跡のひとつ、バガン。
パゴダ(仏塔)に登って見るサンライズとサンセットは、特に有名で写真を見たことがある人も多いと思う。
しかし現在、ミャンマー政府主導でほとんどのパゴダが登楼禁止になっていて、こんな景色を見ることが難しくなっている(一方で、ごく少数のパゴダは未だ登れる状態にある)。
今回は、実際にバガンに行って確認してきた登楼可能なパゴダを紹介したい。
バガンの行き方、回り方は前の記事を参照
パゴダ登楼の現状
経緯
バガン観光を調べた人ならご存知と思うが、近年中外国人観光客が相次いでパゴダから転落事故を起こしたこともあり、ミャンマー政府がパゴダへの登楼禁止を発表した。
2018年12月末現在では、バガンに3000あると言われているほとんどのパゴダに登ることができなくなっている。
実際の現状
2018年9月から観光客に人気のパゴダを一部登楼可能にする、という政府発表があったようだが、2018年12月末に訪れた際でもまだ解禁されている様子はなかった。サンライズ、サンセットのメインスポットも、小高い丘だということ。
ただ、実際のところ全く登れるパゴダがないというわけではなく、ごく少数のバゴダは今でも登楼が可能だった。
次からは、そんな登れるパゴダの場所を紹介する。
登れるパゴダ一覧
本編
Secet Pagoda Bagan
シークレットと名はつくが、グーグルマップに載せて秘密でなくなってしまった哀れなパゴダ。
基本的に朝日は薄暗い中宿を出発して見に行くことになると思うが、ニャウンウー方面に泊まった場合はここが比較的近い。
近場に大きなパゴダが多く、迫力あるサンライズになるのが良いところ。
日の出20分前に来てもまだ若干スペースがあった。
ただ、ネット上に殆ど情報がなく、到着まで迷いやすいのが少し欠点。
まずはティーローミィンロー寺院を南東に進んだところにあるマーケット近くのAlotawpyae Pagodaを目指す。
金色のパゴダがそれなので、その脇を西に入り、ひたすら進むとSecet Pagoda Baganにたどり着く。
グーグルマップに載せた地図を航空写真に切り替えて見ると、位置関係が分かりやすい。
パゴダの上から見える朝日はこんな感じ。真ん中奥に小さく見えるのが、バガン・ビューイングタワー。
少し西側に目を向けると、目を引く大きなパゴダが沢山。
どこからともなく観光客が集まってきていた。
日の出直前になると、こんな分かりにくい場所でもパゴダは人でいっぱい。
sunset temple
まさにそのままの名前。まだ自由に登楼できた時に一番有名だったサンライズスポット、シュエサンドー・パゴダの近く。
グーグルマップさえ現地で使うことができれば、比較的広大な場所にポツンとあるので発見は容易いはず。
自分が登った時は、結構大勢の観光客が集まっていた。
ただ、広大な場所にあるが故、映えるパゴダが近場に少ないのが若干のマイナスポイント。見つけやすさはナンバーワン。
ここから見えるサンセットはこんな感じ。カメラをズームしてこれ。
少し被写体となる他のパゴダとの距離が遠いか。
ちなみにこちらが日の出方面。左にシュエサンドー・パゴダが見える。
sunrise temple
まさにそのままの名前part2。上で照会したsunrise pagodaとは近い距離にあり、見える景色もあまり大きくは変わらないが、12月末時点では上に登れることを確認した。
上からの写真は撮らず。
位置関係的にも先程のsunset templeと大きな違いはないと思う。
名もなきパゴダ
グーグルマップ上で名称のついていないパゴダ。今まで紹介した登れるパゴダの中では最も北側にある。
行き方は、ニャウンウー方面から2号線をずっと走り、ストリートビューのこの細道を右に入る。さらに続いていく砂利道を行けば、名もなきパゴダに到着。
分かり辛い場所にあるが、個人的には北からバガン遺跡群の中心地を見ることができるので、写真映えにも丁度良いと感じた。
名もなきパゴダ。ニャウンウー方面から来た場合、ここが比較的近い。
グーグルマップに上で場所の名前はついていないという分かりづらいパゴダだが、マップ左下の航空写真に切り替えてもらえれば、パゴダがあるのが確認できると思う。
行き方は2番道路を直進し、途中で右折。砂利道を結構進むので、逐一GPSで現在地を確認することをお勧めする。
こんな感じの道を通る。バイクの運転に慣れていない人は、転倒しないよう注意した方が良いかもしれない。
パゴダ上からの景色。若干他のパゴダとの距離はあるが、周りに大きな遮蔽物もないので良い日の出が見えると思う。
おそらく左奥に見えるのがティーローミィンロー寺院。
番外編
シュエサンドー・パゴダ
以前はバガンで一番有名だったサンライズスポット、シュエサンドー・パゴダは相変わらず登楼禁止。
周りから見ても一際目を引く大きさで、ここから見える景色は格別だったんじゃないかなあと思う。
早く再解禁されてほしいところ。
Pagoda860
ニューバガン近く、ダマヤザカ・パゴダの隣にあるpagoda860についても事前に登楼可能という話は聞いていたが、周囲に登れそうなパゴダは見当たらなかった。
噂を聞いてかこのあたりをうろついていた欧米人観光客たちも撤退していたので、おそらくここはもう禁止になったのではないかと思う。
総括
街の若者は、「現在バガンで登れるパゴダは5個くらいしかない。」と言っていた。
真偽はともかく、今回バガンに行って見て感じたのは、確かに適当に回って登れるパゴダを簡単に見つけられるようなものではなかった。
この記事で紹介したパゴダがいつまで登られるのかは分からないが、今後近々バガンに行く人がいれば、ぜひ観光の参考にしてほしい。